まさるのクラスルーム

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豊島ミホ

最近豊島ミホさんの本を読んでいます。

最初に読んだのがコレ。

豊島ミホさんという人がどういう人なのか知らないで読みました。
この本はエッセイです。

ふむふむ、割と自分のコンプレックスに正直な人なのかなと思いました。
たぶん自分の世界を持っていて、その中で遊んでいる方が、外出するよりも好きなタイプなのかなという印象を受けました。

『檸檬のころ』は結構有名で、読んだことはなくても知ってる人は多いんじゃないかと思います。
そんなヒット作があるにも関わらず、今は作家としての活動は休止してるみたいです。

ふーん、なんかもったいない気もするけど、たぶん色々考えた末の決断なんだろうし、勇気のある人だなー。
作家ってヒット作があれば、お金の問題とかは大丈夫なくらいになるのかなーなんて、豊島さんにしてみれば「余計なお世話だわい」ってことも考えました。

そんな感じで豊島さんの人となりを若干掴んだ状態で読んだのがコレ。

陽の子雨の子 (幻冬舎文庫)

陽の子雨の子 (幻冬舎文庫)

登場人物が、それぞれの交流の中で成長していく様子を描いた小説です。

最初は盛り上がりのない退屈な感じのする小説でした。
なるほど豊島さんの人となりみたいなことを考えると、いきなり明るい感じでストーリーが幕開けすることはないのかもななんて考えながら読んでました。

でも、読み終わったあとの感想は、最初感じた退屈さを吹っ飛ばすくらいいいものでした。

たぶん僕が豊島さんよりの感性を持っているというか、登場人物と同じような行動を取るタイプで、ストーリーとの親和性が高かったから、すんなり物語を受け入れることができました。

「ねえ、大学ってどんなとこだか想像つく?」
「あたし、そこの海の傍の大学入ったんだけど、こんな小さい街の学校でも、やっぱりいろんな人が居てね。それと、コンクールとかが県内じゃなくて全国規模になっちゃうし。なんていうのかな、自分が測れちゃうんだよね」
「あたし、ここまでなんだーって、わかっちゃうの。大学に入らなくても、高校出て、将来が見えてきたところでそう思う人っていうのはたくさん居るんだろうけど……あたしは望みが高かったから、余計にこたえたんだよ、『限界』が」
「普通に終わりたくなかったの」

っていうセリフがありました。

これらに僕はすごく「あーそうだよなー。ホントそうなんだよなー」って思いました。

僕もわりかしプライドの高い人間です。
あまりに理想とかけ離れた選択肢しか与えられないと、そこから選ぶか、全てを否定して最初からやり直すかの選択で、後者を選ぶ傾向が強い。
そうやって浪人したし、今も就職浪人しようとしている。
(負け癖がついていて、よくないことだと思っている。それにやり直したって、理想に追いつける保障なんてどこにもないからリスキーだ)

なんか先が見えちゃっていらつくことってよくある。
だったらこんなことしないほうがいい。なにもしないほうが、これをやるよりいいじゃん、って思うことがある。
まー、こう思うのは、かなり精神状態が不安定で、使いものにならないクズ状態の時だけど。。

だから、こう言った登場人物がとった行動っていうのはかなり方向性としては良くないことで、逃げの姿勢だったんだけど、理解できてしまった。



と、ここまで書いて、他のところを引用したらもっと明るい方向のブログがかけたなーと思った。
失敗した。

んでも、せっかく書いたし、このまま公開します。

豊島さんの本は他のも今読んでる最中なので、また思うところがあったら書いてみようかなー。